事件
2008年05月05日
ヒルズ黙示録・最終章
ライブドア事件の顛末をまとめた本「ヒルズ黙示録」の続編。村上ファンドに対する東京地検特捜部の捜査の特異性、村上ファンド側の対応、そしてライブドア事件の公判の経緯が詳細に語られている。本書では特に、特捜の国策捜査的な見込み捜査のあり方に疑問を呈している。また、公判で明らかになったライブドアの複雑な粉飾決算のやり方も説明されている。
前書でもそうだったが著者の目は、ライブドア事件の登場人物に対して優しい部分があると思う。その点が読み手をほっとさせてくれる。
前書は単行本だったのが、本書は新書版になった。本書の出版は2006年11月。ちなみにホリエモン逮捕は2006年の1月。たった2年前のことなのに、もう随分前のことのように思える。
2008年02月25日
サブプライム問題とは何か
サブプライム問題とは何か アメリカ帝国の終焉 [宝島社新書] (宝島社新書 254)
いつまでも続くサブプライム問題。この問題の根源は何か、いつまで続くのだろうかと思って買ったのがこの本である。
基本的にはアメリカの住宅ローンの問題なのだが、住宅販売の好況によるバブルの発生、住宅ローンを証券化して世界の金融機関に売ったこと、業者側にも消費者側にもモラルハザードが起きて、いつのまにかババ抜きゲームの様相を呈してきたことなどが、わかりやすく説明されている。とくに略奪的なローンの存在や、証券化によって銀行が貸し手でなくなっていることなど、これまであまりよく知らなかったことを知ることができた。
なんだか、サブプライム問題は、まだ当分続きそうな気がする。
2008年01月08日
ボウリング・フォー・コロンパイン
マイケル・ムーアのボウリング・フォー・コロンパインをテレビの正月映画でやっていたので見た。昨年はGyaoでも見たので2回目である。
あらためて、良質のドキュメンタリーになっていると感じた。コロンバイン高校の銃乱射事件をテーマにしているが、アメリカが銃社会であり、マスコミが恐怖心をあおることで人種対立を深めている実情や、格差社会の問題点や企業の振る舞いについても、焦点を当てている。
なぜアメリカよりも銃の所持率が高いカナダのほうが、銃による事件が桁違いに少ないのか。この単純な問いの答えが見つからないところに、アメリカの病弊の深さがあるのかもしれない。
同じようにアメリカの医療制度の問題点を深く問いかけているのは、同監督の最新作のシッコである。昨年、日本でも公開された。シッコでも、カナダ、フランス、イギリス、キューバの医療制度とアメリカの医療制度を比較することで、アメリカの問題点を浮き彫りにしていた。
シッコは、ボウリング・フォー・コロンバインの続編ともいえると思う。
2007年07月26日
エンロン事件の顛末がわかる映画
エンロン事件は、日本に住んでいる人から見ると、断片的なニュースばかりでその全体像がわかりにくい。企業の経営陣の犯罪、巨額の粉飾決算、大勢の被害者というキーワードくらいである。今回、このDVDを見て、初めてエンロン事件の全体像をイメージできた。エンロンの設立から成長、ひずみ、そして破綻までのドキュメンタリー映画である。
この映画のなかで、エンロン会長とがブッシュ家が親しかったこと、カリフォルニアの大停電にエンロンのトレーダー達が影響を与えていたこと、そのときのカリフォルニア州知事はブッシュ大統領の政敵だったこと、これらの政治的結末として州知事がリコールされ共和党の映画俳優シュワルツェネッガー氏が州知事に当選したことなども説明されている。このような複雑な経緯は、今回、初めて知った。当時は、なんで現代のカリフォルニアで電力不足が起きて停電が起きるのだろうと不思議に思っていた。
現代の企業倫理、内部統制を考える上で良い勉強になる映画だった。


























