2008年06月22日
偽善エコロジー
偽善エコロジー―「環境生活」が地球を破壊する (幻冬舎新書 (た-5-1))
環境に良いとされている活動、行動が実は意味が無いものも多いということを率直に説明している本。環境ビジネスに踊らされているという現状に警鐘を鳴らしている。
取り上げられているのは、エコな暮らしに関しては、レジ袋、割り箸、ペットボトル、ハウス野菜・養殖魚、バイオエタノール、CO2削減、冷房28度など。
また環境に関する危険、安全の勘違い、様々なリサイクルに関する善し悪しなども取り上げられている。
著者の着眼点は優れていると思うし、内容も良いのだが、唯一、義憤、公憤に基づく、マスコミと役人や企業に対する十把一絡げの弾劾が、読んでいて興趣を削ぐ感がある。本文中に何回も書くよりも、むしろそれだけできちんと一章を設けて、丁寧に意見を書く方が読みやすいのではないだろうか。そうでないと本文中のデータに基づく分析結果でさえも、事実なのか意見なのか、読む側に混乱や勘違いを招くのではないかと思う。
とはいえ、環境問題を考えみたい人には必読の書と思う。
テレビ番組「ガイアの夜明け」で、廃ペットボトルの値段が上がり、自治体が財団法人日本容器包装リサイクル協会に引き渡すよりも、高値で引き取る買い取り業者に売るようになってきているという話をやっていた。原油価格の高騰によって、石油代替の工業製品の原料としての廃ペットボトルの価値も高まっていると言うことらしい。本書で語られていた、税金で回収したペットボトルのリサイクルで儲けていた人たちのビジネスの仕組みというのは、崩壊しつつあるようである。
本書の著者に関しては、Wikipedia等に詳細な説明が記載されている。科学者というよりもセンセーショナリズムを煽る評論家の様でもある。本書の内容については、十分に注意したうえで読んだ方が良いと思う。ひとつの本当のことが書いてあったからと言って、すべてが本当とはいえない。また、いくつかの謝ったことが書いてあったからと言って、すべて誤っているとはいえない。
科学ではなく、意見として読むのが良さそうである。
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この記事へのコメント
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