2008年05月04日
波乱の時代(下) −世界と経済のゆくえ−
下巻の内容は、資本主義の擁護者の面目躍如である。アメリカ経済の守護神、バリバリの保守主義者という印象を受けた。
経済成長と資本主義の関係からはじまり、各国の今後の経済成長の見通し。特に中国、ロシア、インドの見通しと中南米のポピュリズムを取り上げている。いわゆるBRICsである。
米国の経常収支と巨大な債務については、それほど問題ないと言っている印象だった。
グローバリゼーションと規制、インフレ対策なども語られている。教育と所得格差の章では、米国の初等・中等教育の問題点が挙げられている。
高齢化社会、コーポレート・ガバナンス、エネルギー問題についても取り上げられ、そして最後には未来予測まで書かれている。盛りだくさんであり、経済学の教科書になりそうな内容である。フラット化する社会のFRB版という感じ。
ただどうしても、FRB議長という上からのマクロの視点が中心であることから、何かしらの見落としや穴もありそうな印象も受けた(サブプライム問題もその一つなのだろう)。行動心理学的な観点が少ないのではないだろうか。見えざる手を信頼しすぎているかのような気もした。
とはいえ、すばらしい本であることは確かである。
























