クリエイティブ・クラスとは、アーティスト、クリエイターだけでなく、知的職業に就く人たち、学者、技術者、起業家、医師、弁護士、デザイナー、経営者などと定義されている。これらの人たちが多い都市ほど、発展し経済成長していく。これからの時代はクリエイティブ・クラスの多寡がその都市の未来を定めるということである。
本書は著者のクリエイティブ・クラスに関する2冊目の著書ということで、クリエイティブ・クラスの都市の成長に対する影響よりも、米国のクリエイティブ・クラス確保に対する危機感、警鐘に重きが置かれている。邦訳は本書が1冊目のため、クリエイティブ・クラス自体の特徴の説明が少ないままに、論が展開されていってしまうところが、少々わかりにくい感がある。
世の中がクリエイティブ・クラスとその人たちにサービスを提供するサービス・クラス(飲食店員、販売員、家政婦...)という階層に二極化しつつあるという説明もあり、格差社会の新しい視点を提供している。また、アメリカがこれまで各国から留学生という形で最高の頭脳を集めていたが、近年はカナダ、オーストラリア、北欧諸国などに米国の学生自身が流出しているという話も、少し驚きを感じた。米国が9.11以降、外国人に対する寛容性を失った結果らしい。
ハーバード・ビジネス・レビュー 2007年5月号はタイトルがクリエイティブ資本主義となっている。この号のほうがクリエイティブ・クラスについてコンパクトにまとまっていてわかりやすい気がする。








