読書の楽しみ/ビジネスと教養の100冊

主にビジネス書や自己啓発書を中心に、日々読んで楽しかった本、良書を取り上げて紹介します。ビジネスノウハウから経営者の自伝、ビジネス理論、ライフスタイルまで。また歴史関係の教養書や国際情勢に関する書籍も取り上げています。 未来を見通し現在を理解するためにも、読書を楽しむつもりです。

インドの時代3

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インドの時代―豊かさと苦悩の幕開け (新潮文庫)インドの時代―豊かさと苦悩の幕開け (新潮文庫)
著者:中島 岳志
販売元:新潮社
発売日:2008-12-20
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豊かになり、中流階級が育ってきたインドでは、一方で心のよりどころも求められるようになってきているとのこと。豊かな都市生活の中で、逆にインド人としてのアイデンティティが求められてきている。そして新しいヒンドゥー教が、ヒンドゥーナショナリズムを推進しているらしい。

最近のインドの経済よりも文化人類学的な話の方が中心の本である。また、単行本の文庫化のため、少し、情報にタイムラグがある。

COURRiER Japon (クーリエ ジャポン) 2009年 02月号 [雑誌]COURRiER Japon (クーリエ ジャポン) 2009年 02月号 [雑誌]
販売元:講談社
発売日:2009-01-10
おすすめ度:4.0
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クーリエジャポンの最新号もインド特集。こちらは中島氏の責任編集で、インド人の中流階級の暮らし、ライフスタイル、悩みなどが特集されている。

両方をあわせて読むと、現代のインドの都市生活への理解が深まると思う。

会社を変える不合理のマネジメント4

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会社を変える 不合理のマネジメント―1.5流から超一流への発想転換会社を変える 不合理のマネジメント―1.5流から超一流への発想転換
著者:ポール・レンバーグ
販売元:ダイヤモンド社
発売日:2008-09-27
おすすめ度:5.0
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これからの時代は不合理になることが、ビジネスの成功の秘訣であるという本。

 

  • 最後までやりとおすこと
  • 求められること以上のことを行うこと
  • 妥協を受け入れないこと
  • 偉大な物事の可能性に向けて行動すること
  • 慣習を逸脱することに対して責任を感じないこと
  • 結果に対して責任を負うこと

すなわち本書が求めている不合理であることとは、実はがんばって仕事をするということと同義であると思う。

印象に残ったのはつぎのようなこと。

 

  • 本書は快適ゾーンから抜け出すことを勧めている。
  • ビジネスにおいて、10%という言葉はたいへん便利だと言う。安全で、もっともらしく、そして達成できそうだからである。
  • ブレークスルーはルール破りなしには決して起こらない。
  • リーダーは、その他の人たちと比べると、ルール破りに寛容である。実際、それこそが彼らがリーダーになれた理由なのだ。
  • 許可を求めるよりは、謝る方が簡単である。
  • まず、それを欲しいと思わなければならない。欲求は成功の隠し味だ。
  • 値引きはあなたの祖利益から出しているものだ。単に自分の時間と自分の会社の価値を低めただけだ。
  • 自分の不安が正しい不安かどうか、正しいことに対して不安を持っているかどうかチェックする。
  • いつも悪い業績に見舞われているときは、多くの場合、システムが悪いか、システムが無いかのどちらかである。
  • スター営業マンの行動、習慣、スキルをモデルにコピー可能なシステムを作り上げること。
  • 発明のプロセスは失敗によって導かれる。
  • 市場のフィードバックをプロセスの一部とせよ。
  • 大きな依頼も小さな依頼もコストは同じ。
  • 実行がすべてだ。
  • 何かやりなさい。何でもよい。
  • 今確実に実行可能な計画のほうが、来週の完璧な計画より良い。

 

クラシックを聴きたくなる本−高嶋ちさ子の名曲案内5

高嶋ちさ子の名曲案内 (PHP新書)高嶋ちさ子の名曲案内 (PHP新書)
著者:高嶋 ちさ子
販売元:PHP研究所
発売日:2008-11-15
おすすめ度:4.5
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あまりのおもしろさに、思わずクラシックのCDを注文してしまった。本書は様々なクラシック音楽の作曲家と代表作について、楽しく、おもしろおかしく紹介してくれる。著者のキャラクターが生き生きと感じる文体で、素人にもわかるように聴きどころを説明している。だが、我々一般人にとって一番興味深いのは、プロの演奏家が、曲の演奏でどのようなところに苦労し、また、どのようなことを考えながら演奏しているのかが書かれている点かもしれない。

前作も読んでみたくなった一冊。

「いいこと」が起きる子供の習慣5

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「いいこと」が起きる子どもの習慣「いいこと」が起きる子どもの習慣
著者:親野 智可等
販売元:PHP研究所
発売日:2008-10-29
おすすめ度:4.5
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子どもの小学校の入学前に、何か良い本はないかなと探していて見つけた本。小学校という新しい生活にスムーズに慣れるために、どのような習慣を身につけるのが良いか、習慣を身につけるにはどういう方法が良いかが書かれている。

自分で片付ける、自分で支度する、忘れ物をしない、学校からのお便りを渡す、自分で勉強を始める、やる気を持って取り組む...などを身につけるために、親がどのようなサポートをすれば良いか、仕組み作りをすれば良いか、わかりやすくまとまっていて、親としてすぐにも実践できそう。親が簡単収納の環境とシステムを作ってやれば片付け時間は半分にできるというのはなるほどと思った。

成功へのフライトプラン5

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成功へのフライトプラン成功へのフライトプラン
著者:ブライアン・トレーシー
販売元:ダイヤモンド社
発売日:2008-11-29
おすすめ度:4.0
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年の初めに一年の計画を立てるときに参考になる本であり、またこれからの人生のプランを考えるときに参考になる本。

成功の鍵は自分が何を望んでいるのかをはっきりと見極め、達成のためのプランを立て、目的地を決めること。そしてゴールに向かってまずは一歩を踏み出す。目的地に向かっている途中では、たえず軌道修正をして目的地に向かい続ける。これを精一杯やるということ。当たり前のことが書かれているようであるが、これを実現するのには粘り強さが必要である。がんばれがんばれ、恐怖に負けるな、勇気を持って行動せよと、著者は励ましてくれる。

自己啓発の本を読み慣れた方でも、久しぶりに自分に活を入れたいというときに楽しく読めると思う。

ビジネス実務法務検定試験3級公式テキスト5

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ビジネス実務法務検定試験3級公式テキスト〈2008年度版〉ビジネス実務法務検定試験3級公式テキスト〈2008年度版〉
販売元:東京商工会議所
発売日:2008-02
おすすめ度:5.0
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ビジネス実務法務検定試験3級問題集〈2008年度版〉ビジネス実務法務検定試験3級問題集〈2008年度版〉
販売元:東京商工会議所
発売日:2008-03
おすすめ度:5.0
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ビジネスに携わる上で、必須の法律知識が網羅されている本。ビジネスパーソンとして、仕事の上でビジネスに関わる法律の話を知ってしたとしても、網羅的にバランスよく理解しているわけでなはない。本書は日常のビジネスの基盤となっている法律等について、実践的な知識が記載されている。

まずビジネスと法務リスクの話から、会社という法人の仕組み、契約や取引の考え方、債権、ビジネス文書の保存、法人財産、知的所有権、担保、抵当、保証、独占禁止法、取締役の義務、労働契約、家族の財産、相続等が説明されている。

今回、検定試験を受験したが、問題集もたいへん役に立った。

2008年度の検定試験は終わったので、もうしばらくすると2009年版(新版)が発行されると思う。

クルマは家電量販店で買え!5

クルマは家電量販店で買え!―価格と生活の経済学クルマは家電量販店で買え!―価格と生活の経済学
著者:吉本 佳生
販売元:ダイヤモンド社
発売日:2008-11-08
おすすめ度:3.5
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前作に続いて、大変面白く読むことができた。

固定コストと変動コストの話や価格差別と裁定についての話など、とてもわかりやすく説明されている。

だが、一番興味深かったのは、公開オークションにおける参加者の行動に関する話。個々の参加者の合理的な行動が、参加者全員に不利益を生じさせることなどが示されている。特に千円札のオークションという話と過当競争の話は、目から鱗が落ちる感じであった。

また、先発薬メーカーがジェネリックが発売されても値段を下げない理由も合理的に説明されていて、納得感が高かった。

物事について、世の中の通説をただ信じるのではなく、しっかりと考えることが必要だとあらためて感じさせてくれる本だった。

韓非子3

[新訳]韓非子[新訳]韓非子
著者:西野 広祥
販売元:PHP研究所
発売日:2008-10-23
おすすめ度:3.0
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韓非子から百の言葉をピックアップして解説している本。韓非子のエッセンスが出ていると思う。ただし、韓非子の考えなのか、編訳者の考えなのか、わかりにくといころもある。編訳者の解釈が大きなウェイトを占めているので、入門的な本ととらえるのが良いのだろう。

戦略の本質3

戦略の本質 (日経ビジネス人文庫) (日経ビジネス人文庫)戦略の本質 (日経ビジネス人文庫) (日経ビジネス人文庫)
著者:野中 郁次郎
販売元:日本経済新聞出版社
発売日:2008-07-29
おすすめ度:3.5
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第二次世界大戦とそれ以降の戦争における戦略的な大逆転を題材に、戦略論を展開している。題材としては、毛沢東、バトルオブブリテン、スターリングラード、朝鮮戦争、第4次中東戦争、ベトナム戦争である。このなかでは第4次中東戦争の戦記については読んだことがなかったので、興味深かった。

大上段に振りかぶって戦略論を展開しようとしているが、戦記物が好きな人にとっては、それぞれ多少の消化不良感があるかもしれない。また読んでいて、同じ内容やエピソードが何回も繰り返し引用されることも多く、ストレスを感じた。もっと構成を工夫して重複を省けば、半分くらいの分量に絞り込めるのではないだろうかという印象を受けた。

戦記ものとして読むには詳細度が足りず、戦略論としては、最終章の戦略の本質とは何かというところのまとめかたが今ひとつな感じであった。

外資系トップの仕事力25

外資系トップの仕事力II―経営プロフェッショナルはいかに自分を高めたか外資系トップの仕事力II―経営プロフェッショナルはいかに自分を高めたか
著者:ISSコンサルティング
販売元:ダイヤモンド社
発売日:2008-10-03
おすすめ度:4.5
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1ヶ月前に、仕事でパワーダウンしていたときに読んだ。まずは目の前の仕事を一生懸命にやること。とにかく頑張ること。そうすると道は開けるという話が、本書の中心的なテーマであるように感じた。

登場するのは、デュポン、ボシュロム、ポルシェ、リーバイ・ストラウス、マイクロソフト、ボストンコンサルティンググループ、ノバルティスファーマ、アメリカンホーム保険、ジョンソン、アマゾンの各日本法人の社長である。それこそハーバードビジネスレビューに事例として出てくるような会社の日本法人ということで、本社とのやりとりの話なども、なかなか面白かった。だがやはり印象的なのは、それぞれの社長が、仕事をえり好みせず、とにかく頑張って仕事をしてきたということ。

近道はない、基本に忠実にということだと思う。

竹中式マトリクス勉強法5

竹中式マトリクス勉強法
竹中式マトリクス勉強法
勉強しようという元気が出てくる本。著者は勉強にはA.記憶勉強、B.仕事勉強、C.趣味勉強、D.人生勉強という4種類があると言う。

本書を読んで納得でき、印象に残ったこと。

  • 学力、能力よりも「努力できること」が才能である。
  • 「自分はできる。」と思いこむことが非常に重要である。思いこむことによって努力が続けられる。
  • 目標から逆算して勉強の計画を立てよ。

もっとも納得し共感したのは、健康と勉強の関係についてであった。

  • 人は快適でなければ勉強できない。
  • 知的生活は健康の上に成り立っている。
  • じっくりとクリエイトする作業は深夜に向いていて、細々とした仕事をてきぱき片付けるのは朝が向いている。

テクニカルな話では、参考書ではなく問題集を暗記せよというのも実践的で良いと思った。また網羅的に学ぶには資格試験が有効というのも同意できる。

  • 勉強上手は聞き上手である。
  • できる人とは気力を維持するだけの自分をモチベートする力すなわち自分で自分をほめる力が高い。

これからもがんばってみようという気にさせてくれる一冊だった。

大いなる陰謀5

大いなる陰謀 (特別編)
大いなる陰謀 (特別編)
ロバート・レッドフォード、メリル・ストリープ、トム・クルーズの競演。アメリカの戦争と政治家とマスコミと学生と兵士の関係を描き出した映画だった。非常にメッセージ性が強い。政治家、マスコミ、学生、兵士のそれぞれの立場からの考えが、台詞として非常に効果的に頭に入ってくる。ハリウッドからようやく出てきた反戦映画だと思う。

豪華スターの集客力を活かし、戦争映画の形を借りた反戦メッセージだと感じた。

合衆国再生 バラク・オバマ5

合衆国再生―大いなる希望を抱いて
合衆国再生―大いなる希望を抱いて

とても内省的な人というのが、本書を読んでの第一印象だった。自己啓発的な観点と、政治学者の視点、歴史と世界やグローバル経済に関する豊富な知識に裏打ちされた複雑なものをありのままにとらえようとする態度など、とても好ましいと思えた。率直で誠実な感じであり、一見、ナイーブなようにも見えるが、価値観と信条がはっきりしているため原則がぶれない強さがある。常に反省と前進を繰り返してきた、という人なのだろう。

これだけ内容の濃い本を書くことができるということ自体もすごいと思う。ぜひ大統領になってほしいと思った。

第9章の「家庭と生活」のところの共働きの子育ての苦労の話は等身大で、とても共感できた。

絶対帰還。5

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絶対帰還。
宇宙ステーションに長期滞在するというのはどういうことか、国際宇宙ステーションに半年間滞在した米国人とロシア人の3人のチームの苦労と苦難の実話である。

本書の面白いところは、事実を淡々と述べるのではなく、事件や事故が起きたときに3人の宇宙飛行士がどう感じ、どう考えていたかという、心の内面にまで踏み込んでいるところである。

昔、機動戦士ガンダムで地球を離れて宇宙空間のコロニーに住むようになった人類の意識の変革というのが一つのテーマだったが、本書を読んで、宇宙空間に長期滞在すると、どうやら本当に意識が大きく変わるらしいということ、どのように変わるのかということがよくわかった。

また、スペースシャトルでの輸送のミッションとステーションの長期滞在のミッションは、一見、安全な宇宙旅行と宇宙に浮かぶホテルというイメージで世の中では受け止められているが、実は、常にいろいろなトラブルがあり、ある意味で綱渡りに近い状態であるということもよくわかった。

宇宙パイロットになりたかった大人の方々へ、お薦めの本である。

官僚国家の崩壊4

官僚国家の崩壊
日本の改革を阻んでいるのは中央官僚であるということを喝破している本。日本の悪しき風習である身内共同体の論理が、省益や天下りという形につながっていることがわかりやすく書かれている。中央官僚を終身雇用という身分保障ではなく、もっと回転ドアにすべきというのは、その通りと思う。

今秋の選挙の結果がどのようになろうとも、これからは政治と官僚との激しい戦いとなるのではないだろうか。

官僚との死闘700日3

官僚との死闘七〇〇日

福田首相が辞任することになった。辞任の理由はいろいろあるだろうが、実は公務員制度改革に対する官僚のサボタージュも原因の一つではないだろうか。

本書は、改革派の官僚と協力していた審議会等の委員(東京新聞論説委員)が、財政改革や公務員制度改革などで、守旧派の多数の官僚と激しく戦った、その経験を書いたものである。官僚の抵抗の激しさがよくわかる本である。著者自身も何回も戦いに負けて、悔しい思いをしたということが描き出されている。

一方の当事者が書いたものということで、客観性がないと見る向きもあるかと思うが、変に公平中立を装うものよりも、立場を明確にして書いた本の方がフェアで良いと思う。

ザイール・ゴマの80日4

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ルワンダ難民救援隊ザイール・ゴマの80日 [我が国最初の人道的国際救助活動]

ルワンダ難民救援活動は、活動終了の約2週間後に阪神淡路大震災が発生したこともあり、活動の実態についてあまり報道されていなかったかと思う。本書は当時の救援隊の隊長が書いた本である。自衛隊を退官してはじめて、本を出すことができたようである。本来は、もっと早く書くことができる方が良いのだろうと思った。

本書を読むと、ザイールのゴマ市でのルワンダ難民救援活動がいかに困難であり、苦労したのかがとてもよくわかる。武装した難民もいる難民キャンプでの活動が危険と隣り合わせであること、隊員や救援関係者をいかに守るかということに苦心されたことが詳しく書かれている。以前に下記の本を読んでいたので、読んでいて理解しやすかった。

不肖・宮嶋ちょっと戦争ボケ〈上〉1989~1996 (新潮文庫)
「第4章 仁義なき大陸」 を読むと、ザイールでは日本人の常識が全く通じないということがよくわかる。

ルワンダ内戦については、いくつか映画が作られている。先日、ホテル・ルワンダを見た。

ホテル・ルワンダ プレミアム・エディション
この映画を見たから、本書を読んでみようと思ったのかもしれない。

9/11の事実3

9/11委員会レポート ダイジェスト―同時多発テロに関する独立調査委員会報告書、その衝撃の事実

 

 

 


本書は、2001年9月11日の同時多発テロの調査報告書のダイジェスト版である。当日の米国の航空管制、防空体制、テロリストの行動、そして政府の混乱ぶりなどが詳述されている。また、消防、警察の活動ぶりも細かく書かれている。非常に複雑な事件であり、混乱のなかで多くの人が努力したことがわかる。マニュアルがあったために対応できたこと、マニュアルがなかったために対応できなかったこと、マニュアルが役に立たなかったことがらなど、いろいろな示唆も含んでいると思った。

NYPD No.1ネゴシエーター最強の交渉術3

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NYPD No.1ネゴシエーター最強の交渉術
究極の交渉術を知りたいと思ったら、命がけの交渉となる人質事件の犯人と警察のネゴシエーターの駆け引きを知らないといけない、と思ったわけではないが、興味があり買ってみた。

人質事件の交渉では、警察側は交渉係と記録係、そして決定を下す係(責任者)の役割分担が必要とのことである。個人がビジネスの交渉をするときでも、自分の中でこの3つの役割を切り替えていくと良いらしい。

  • 本当に必要とする目標設定はなにか
  • 心構えが整うまでは交渉に臨んではならない
  • 犯人には銃を与えない
  • 礼儀と敬意を忘れない
  • まずは相手に話させる
  • タイムを使う
  • クロージングの時が危険がある
  • 人は最後の決断をためらう
  • 最初のイエスを言わせる
  • 我々というスタンス
  • 無茶な要求への対処
  • 冷静さを保つ
  • 最悪のシナリオも想定する
  • ノーという選択肢も用意する

こういったことがポイントのようだ。

比較的、短時間に読める本。交渉で苦労しているときも、人質交渉に比べればと思って読むのも良いかも。

 

アフリカ 苦悩する大陸5

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アフリカ苦悩する大陸
著者のアフリカを見る目は優しいと思うし、公平な視点だと思う。先週の日経の書評は、評者の意見のほうが偏っているように思えた。

アフリカがなぜアジアのように発展できないのかを、イギリスのエコノミスト誌のアフリカ駐在特派員だった著者が取材や自身の生活経験を元に、様々な角度から検討、分析している。

エリートによる独裁制、内戦、ダイヤや鉱山、石油などの「資源の呪縛」。エイズの猛威。そして部族主義、派閥主義、人種主義を統治の手段として使っていることなど。とはいえ、いくつかの国は、これらの問題を何通りかのやり方で解決しており、そこに著者は希望を見いだしている。

どのように援助し、どのように貿易をすればアフリカの諸国は発展できるのか、アフリカの各国の政府はどうすれば良いのか。政府の政策の善し悪しが、発展するかしないかを決めていると言っても過言ではない。

最近、資源高の流れに乗って、アフリカを対象にした投資信託も登場し始めたが、中身は南アフリカの株式が中心であった。アフリカの希望の星は南アフリカと言うことなのだろうが、次に続く国はどこになるのだろうか。

少々古い話になるが、自衛隊のルワンダ難民救援派遣に関する本を以前に読んでいたので、本書が語るアフリカの状況は理解しやすかった。

不肖・宮嶋ちょっと戦争ボケ〈上〉1989~1996 (新潮文庫)

プロフェッショナルの原点3

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プロフェッショナルの原点
ドラッカーの金言集である。時間管理、貢献、強みを生かす、人事、上司のマネジメント、自分自身のマネジメント、集中する、意思決定を的確に行う、などについて「とるべき行動」「身につけるべき姿勢」が説明されている。多くは、過去のドラッカー自身の著作の引用である。

気に入った言葉は手帳にメモをして、ときどき読み返すのがよいと思う。

この本を読んで、「経営者の条件」を読んでみたくなった。

インデックスファンドとヘッジファンドの話4

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米国はどこで道を誤ったか―資本主義の魂を取り戻すための戦い
ヘッジファンドの真実 (新書y 185)
最近、投資関係の本を2冊平行して読んだ。「米国はどこで道を誤ったか」は、インデックスファンドの雄、世界最大のミューチャルファンドであるバンガード・グループを立ち上げたジョン・C・ボーグルが書いた本である。内容は現代の米国の資本主義がゆがんでしまっていることに対する痛烈な批判である。

第1部株式会社アメリカでは、オーナー資本主義が軽んじられ、マネージャー資本主義になっていることが取り上げられている。プロスポーツ選手とスター経営者の違いは、プロスポーツ選手は他社から報酬を得るが、スター経営者は自社から報酬を得る。このためスター経営者の報酬が増えるほど、株主の利益を削ることになるということが述べられている。

第2部投資社会アメリカでは、投資機関が企業の株主となったことで、株主として経営者を十分に監視・監督していないことが取り上げられている。とくに、金融機関が投資機関を兼ねることで、企業は監視相手でありかつ顧客であることから、金融機関に利益相反が生じていることが問題とされている。

第3部ミューチャルファンド・アメリカでは、投資信託が株主の財産を殖やすことではなく、マーケティングにかたよってしまっていること、またファンドマネージャーが絶大な権限を握りその監視が不十分であることが述べられている。ファンドマネージャーが利益を取った後に、投資家に残りの利益が配分されているという現状が書かれている。

アクティブファンドは成功すればするほど、資金が流れ込むことで、だんだん市場全体を買うようになってしまい、結果としてインデックスファンドのようになってしまうという話は、とてもわかりやすかった。

 

「ヘッジファンドの真実」は、日本のヘッジファンドマネージャーが、ヘッジファンド業界とヘッジファンドの立ち上げ、戦略、運用などの舞台裏を具体的に語っている本である。ヘッジファンドというのは小さな所帯で運営されており、ファンドマネージャーやメンバーの個人的な資質に負うところが大きいということが語られている。

今40代の著者が5年後はともかく、10年後、20年後も今と同じようなエネルギーでファンドマネージャーという仕事をできるかどうかはわからないという、率直な説明はなるほどと思った。長期投資で10年、20年と保有したとしても、運用を担当するマネージャーも年を取り、変わっていくということを忘れてはいけないと思う。

投資信託やヘッジファンドの表と裏を見ることができる2冊だった。

超巨大旅客機エアバス3804

超巨大旅客機エアバス380 (平凡社新書 413)
ぜひ乗ってみたい飛行機である。総2階建て飛行機で、座席や機内設備もゆったりしていて、そして静か。夢の飛行機の登場である。ボーイングのジャンボジェット機も大きいが、それよりもさらに大きい。そして、現代の最新テクノロジーが詰まっている。

本書は、A380の開発のストーリー、性能の特徴、導入を予定しているエアラインなどを紹介している。また、人類が巨大旅客機にチャレンジしてきた歴史なども書かれており、夢の飛行機登場という意義がよくわかるようになっている。

成田にはシンガポール航空がA380を毎日就航させている。まずはシンガポール航空のホームページでA380の紹介を楽しむのも良いのでは。

 

偽善エコロジー4

偽善エコロジー―「環境生活」が地球を破壊する (幻冬舎新書 (た-5-1))
環境に良いとされている活動、行動が実は意味が無いものも多いということを率直に説明している本。環境ビジネスに踊らされているという現状に警鐘を鳴らしている。

取り上げられているのは、エコな暮らしに関しては、レジ袋、割り箸、ペットボトル、ハウス野菜・養殖魚、バイオエタノール、CO2削減、冷房28度など。

また環境に関する危険、安全の勘違い、様々なリサイクルに関する善し悪しなども取り上げられている。

著者の着眼点は優れていると思うし、内容も良いのだが、唯一、義憤、公憤に基づく、マスコミと役人や企業に対する十把一絡げの弾劾が、読んでいて興趣を削ぐ感がある。本文中に何回も書くよりも、むしろそれだけできちんと一章を設けて、丁寧に意見を書く方が読みやすいのではないだろうか。そうでないと本文中のデータに基づく分析結果でさえも、事実なのか意見なのか、読む側に混乱や勘違いを招くのではないかと思う。

とはいえ、環境問題を考えみたい人には必読の書と思う。

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経済は感情で動く4

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経済は感情で動く―― はじめての行動経済学
経済の理論は合理的な判断をする人間を想定しており、それが前提で組み立てられている。ところが、実際には人々は感情に従って行動をするため、非合理な行動となり、実際の経済は理論通りにいかない。特に損をすることを避けたがる、大きな金額になると細かな損得に無頓着になる、そして負けがこんでくると一発逆転をねらって、大きなリスクを取ろうとする、ということらしい。そして自分自身がそういう行動をしやすいということを知らないことが一番のリスクとなっている。

本書は、我々がいかに感情に頼って判断しているかを、実験例や心理テストを通して教えてくれる。そして、このような行動は脳の古い皮質と新しい皮質の役割分担によって起きているということが説明されている。最近のfMRIを使った研究で、合理的行動と非合理な行動の時の脳の働き場所なども明らかになってきているらしい。

つい非合理な投資行動をしてしまう理由がわかる本である。

音楽遍歴3

音楽遍歴 (日経プレミアシリーズ 1) (日経プレミアシリーズ (001))
小泉元首相の自伝はまだ書かれていないが、本書は、クラシックやオペラ、プレスリーなど音楽分野の好みに関する自伝のような本である。小泉元首相の語り口そのままの文章であるため、文章でも特徴が出るのだなと最初は思ったが、元首相へのインタビューをして書かれた本とのことである。断定的な話し言葉が多いのはこのためか。だが、元首相の雰囲気が良く出ていると思う。

素人の趣味とは言いながら、幅広くクラシックを聴いてきた嗜好の変化などが詳しく書かれている。クラシックやオペラに興味の無い人でも、本書を読むと、自分も聴いてみようかと思うかもしれない。

音楽の楽しみ方を知らせてくれる本である。

イラク戦費3兆ドルの衝撃4

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世界を不幸にするアメリカの戦争経済 イラク戦費3兆ドルの衝撃
得をする戦争はないこと、国として、社会としては戦争は大きな損であるということが良くわかる本。(ただし一部の者は得をしているのだろうが。)

イラク戦争のアメリカの戦費は当初の予想、予定を大幅に超えて増大しており、いまだに増え続けている。また戦争に投入された資金は再生産や経済の循環にはつながらないため、経済成長の機会損失につながっている。そして、兵員を大量に投入していることで国内の労働生産力の不足、戦死・負傷によって生産人口にもどれないこと、また、負傷によって傷害を負った元兵士を一生、国が養っていくことによる財政負担などが挙げられている。これらはトータルで3兆ドルに上るという。

一方で国民の一人一人の観点からは、戦死、戦傷によって人生を棒に振った若者、その影響を受ける家族などの犠牲のコストも計算されている。また、国土を戦場にされたイラク国民の被害もコストとして定量化されている。

イラク戦争勃発による国際情勢の不安定化とそれに伴う原油の値上がりによる、日本のコストは3070億ドルと試算されている。

これらはすべて、無計画で予算の見通しもないまま戦争に突入した現ブッシュ政権が引き起こしたともいえる。また、それを制止できなかった議会の問題でもある。そして世界は大迷惑を受けたといえる。

アメリカはイラクから撤兵できない限り、さらに戦費は膨らんでいく。また戦費は増税ではなく国債の発行でまかなわれてきた(諸外国が買ってきた)ことから、未来の負債をどうするのか、この点も、今後、大きな課題になるであろう。次期大統領に負わされる責務は大きいと思う。

理性の奪還 合衆国副大統領が書いた本4

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理性の奪還 もうひとつの「不都合な真実」
前のアメリカ合衆国副大統領であるアル・ゴア氏が、現職のブッシュ大統領の政策を痛烈に批判した本。権力の座にいた人が書いているわけであり、普通の書き手に比べて、その記述内容に重みがあると思う。

ブッシュ政権が、いかにアメリカの伝統である建国の理念、民主主義の考え方や手続きを無視してきたかを、手厳しく指摘している。常時戦争状態におくことで、大統領の権限を拡大し、あたかも法を超越した存在であるかのように振る舞っていることが、数々の証拠で語られている。金持ちや大企業の意向ばかりを重視している現政権の問題点とそれによる弊害は明らかだと思う。

また、マスコミを使ってテロの恐怖を煽り、国民を誘導する方法などもわかりやすく語られている。これに対するには、米国民が草の根のインターネットで自らの意見を発信していくことの大切であると述べられている。

著者の米国式民主主義への熱い想いがよくわかる。もし、この人がアメリカの大統領になっていたら、世界は今とは全く違っていただろう。

米国の三権分立という均衡と抑制のシステムが危機にさらされていることが、ひしひしと感じられる本である。たった1代の大統領の政策によって、民主主義の総本山であるアメリカの民主主義システムが骨抜きにされてしまったことには驚きを感じる。

攻防メガ百貨店3

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攻防メガ百貨店
どこのデパートに行っても同じブランド品が売っているから、どこに買いに行っても同じ...と思っていたのだが、実は違うらしい。よく売れるデパートほどバイイングパワーが強く、品揃えが良くなる。とくに伊勢丹は強力だとのこと。

ここ数年の大手百貨店の経営統合とその効果、得失、今後の長期経営戦略等、百貨店業界の今を克明に追った本。伝統と格式に対して効率化、スピード化をどのように取り組んでいるか、生い立ちの異なる百貨店の経営統合は百貨店の文化をどのように変えているかなどが書かれている。

東京では東京駅・日本橋地区、銀座地区、新宿地区が熱い地域になっているようだ。数十億から数百億円かけての改装費という金額の規模にも驚いた。年間売り上げの半分近い金額を改装費に充てるというのも、たいへんなことだと思う。

東京の百貨店でショッピングをするのが好きな人には、楽しめる本だと思う。

着任3カ月の原則3

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着任3カ月の鉄則―こんな「指導法」があったのか! 上司らしくなる技術 (PRESIDENT BOOKS)
最初に上司力レベルを判定するシートがあったので、これは中間管理職のための良いテキストかなと思った。着任3カ月の原則がたくさん書いてあるのかと...。ところが3カ月の話は、13ページほどだった。

第1章は、上司らしくなるための技術、第2章は、最新人事マネジメント10のポイント、第3章は経営者が語る新型マネージャーについて。

雑誌プレジデントの特集記事を再編集した本なので、大勢の著者の文章で構成されており統一感はない。だが、ひとつひとつの話は役に立つものだと思う。様々な立場、様々な視点、経験から書かれているので、ちょっとお楽しみ袋(福袋)的な感じだった。

 

 

サブプライムの実相 詐欺と略奪のメカニズム4

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サブプライムの実相―詐欺と略奪のメカニズム

サブプライム問題は、構造的な問題だったということがよく理解できる1冊。サブプライムの顧客層に対する詐欺的な貸付がなぜ起こったのか、なぜこれだけ拡大したのかが、その経済的なメカニズムとともに詳しく説明されている。とくに連邦政府、FRBの不作為に対して舌鋒は厳しい。

結局のところ本書で語られているつぎの言葉(P.191)に集約されると思う。

「悲劇は、ローンとは貸したものが返済を受けて、償還されるまで責任をもって、借り手の信用を監視するというモデルを実務慣行とする石器時代の法制度のまま、モーゲージやローンが善意無過失の投資家の間をを流通する時代になってしまったことだ。実体法は、そもそもローンなどが売買により譲渡され、しかも仲介者を通じて、証券化され、それほど容易に転売され、2次流通し、ましてや3次市場までできることなど想定していない。」

中略

「この市場のメカニズムは、想定外の詐欺がおこったとき、重大な欠陥を露呈する。しかし現実は、想定どおりにはいかない。不正は制度的温床があるから、同時代的に一斉に発生し、まるで伝染病のように広がり、3次市場ではもはや回収し治癒することが不能な状況におちいる。」

サブプライム貸付とその証券化という仕組みに重大な欠陥があり、一部の者はそれを利用し、一部の者は気がついていたがそのことを気にせず、大多数の者はそのことに気づいていなかった、ということだろうか。

本書の内容はとても詳細で、これだけでサブプライム問題の本質を語り尽くしていると思う。一方で、急いで出版されたためか、単純なワープロ誤変換、タイプミスなどの誤字、脱字、章の構成の見直しによるためなのか、同じ文章が複数箇所で出てきたり、3文字略語が説明なしで多用されて後から定義されているようなところなどが散見された。編集、校正が不十分な印象である。

このためいきなり本書を読んでも理解が難しいとも思う。私は下記の本を読んでいたので、本書も理解しやすかった。

サブプライム問題とは何か アメリカ帝国の終焉 (宝島社新書 254) (宝島社新書 254)
こちらは、状況を把握するというためには、短時間で理解できる良書だと思う。

 

交渉の論理力3

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交渉の論理力!―どんな相手も説き伏せる切り返し術
著者は裁判官の経験のある弁護士とのこと。このため交渉時に、交渉者が第三者からどのように見えるのかなどについて書かれている点がひとつの特徴だと思う。

交渉においては、つぎの点に留意しておくと良いらしい。

  • 聞き上手であること
  • 留保を積み上げて逃げ道を作っておくこと
  • バッファゾーンを持つこと
  • タイムフレームを作って時間を制すること
  • 契約書は自社でつくること
  • オプションを多く持つこと
  • イエスを積み重ねていき、ノーと言いづらくすること

 

ここのところ交渉術の本を何冊か読んできたが、弁護士による交渉術はどうしてもウイン・ルーズの交渉の話になってしまうので、ビジネスで使える範囲は割と限定されている気がする。

バフェットの教訓5

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バフェットの投資哲学をシンプルな言葉で示してくれるのが本書である。

バフェットの教訓―史上最強の投資家 逆風の時でもお金を増やす125の知恵
アメリカでは第2位の資産家であるウォーレン・バフェット氏の金言集である。長期投資をするときの基本的な考え方、投資をするうえで避けるべきことなどの基本原則を、125通りの言い方で説明してくれている。

これらをきちんと守れば長期投資家になれるだろうし、守れなければ失敗するであろうということがよくわかる。暗唱できるくらいになった方がよいかもしれない。

印象に残った言葉をいくつか挙げてみる。

  • ルールその1、絶対に金を損しないこと。ルールその2、絶対にルールその1を忘れないこと。
  • トラブルから抜け出すより、トラブルを避ける方が簡単だ。
  • 成長に大量の資本を必要とするビジネスと、成長に資本を必要としないビジネスとでは、天と地ほどの差が存在する。
  • 損をしたのと同じ方法で金を取り戻す必要はない。
  • 時代遅れの原則は、もう原則でも何でもない。

バフェットの投資哲学を書いた日めくりカレンダーとかあれば、ぜひ欲しいと思った。

カンブリア宮殿25

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カンブリア宮殿 村上龍×経済人II

読み始めて、ゲストの人選がすごいと思った。初巻のときよりも、ある種の凄みを感じる。初巻のときはまんべんなく、総花的な、幕の内弁当のような感じだった記憶がある。企業の規模別、成長段階別にバランス良くという感じだったと思う。ところがこの第2巻は、明らかにねらいがあり、人選に偏りがある。社長たちの信念の強さ、事業に対する集中力、思い入れの強さだけでなく、挫折や失敗の経験とそこからの成長、復活に焦点を当てていると思う。

登場する企業は名の知られた企業が多いが、多角的に事業展開している企業ではなく、この道ひとすじという会社が中心である。尖ったトップ企業を選んでいるともいえる。

どの社長も個性があるが、それぞれ魅力的な人物だと思う。

ことぱのゲリラ反撃術4

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仕事をしていると、コミュニケーションに苦労することがある。とくに相手がひどい人の場合、言われっぱなしにならないために、効果的に反論する必要が出てくる。

その相手が顧客の場合、交渉というレベルであれば交渉術の本、相手のごり押しを防ぐという場合は、本書のような本が役に立つと思う。

ことばのゲリラ反撃術―やられっぱなしで終わらせない!

本書ではやられっぱなしになることのデメリットを最初に説明し、反撃の必要性を言っている。次に自分自身の心の守り方があり、きつい攻撃に対する具体的なかわし方としてつぎの5つの戦術を提唱している。

  • 反射の戦術
  • 分散の戦術
  • 質問の戦術
  • 延期の戦術
  • フィードバックの戦術

その上で、反撃の仕方、切り返しの仕方などを説明している。どれも具体的で役に立つと思う。

ここのところ、交渉術の本を何冊か見てみたが、弁護士か精神科医、心理学の専門家が書いた本が多いようである。そういう面では、ビジネスの現場にどこまで通用するかという気がするものもあるが、本書は自分のこころの守り方の話なので、役に立つと思う。

ヒルズ黙示録・最終章3

ヒルズ黙示録・最終章 (朝日新書)

ライブドア事件の顛末をまとめた本「ヒルズ黙示録」の続編。村上ファンドに対する東京地検特捜部の捜査の特異性、村上ファンド側の対応、そしてライブドア事件の公判の経緯が詳細に語られている。本書では特に、特捜の国策捜査的な見込み捜査のあり方に疑問を呈している。また、公判で明らかになったライブドアの複雑な粉飾決算のやり方も説明されている。

前書でもそうだったが著者の目は、ライブドア事件の登場人物に対して優しい部分があると思う。その点が読み手をほっとさせてくれる。

前書は単行本だったのが、本書は新書版になった。本書の出版は2006年11月。ちなみにホリエモン逮捕は2006年の1月。たった2年前のことなのに、もう随分前のことのように思える。

なぜあの人は人前で話すのがうまいのか3

なぜあの人は人前で話すのがうまいのか

本書は話し方の本である。とくに自己紹介の大切さが語られている。また、伝え方のコツ、大勢の人を前にした場合のスピーチのポイントなども書かれている。

ときどき、初心に返ることは大切だと思う。

上司の壁3

上司の壁―なぜ上司は物分かりが悪いのか!?

どんな上司でも、上司を無視して仕事をすることができるわけはないのだから、上司の行動様式を理解する必要がある。

上司との関係を改善する方法、自分をわかってもらうにはどうすればよいか、説得の仕方、上司の本音のつかみ方、上司の動かし方。タイプ別・上司の説得方法などが、書かれている。

読みながら我が身を振り返ると、少々耳に痛い気もした。

はじめての課長の教科書と併せて読むと、上司の立場と部下の立場のそれぞれのモノの見方が理解できて良いと思う。

波乱の時代(下) −世界と経済のゆくえ−5

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波乱の時代(下)

下巻の内容は、資本主義の擁護者の面目躍如である。アメリカ経済の守護神、バリバリの保守主義者という印象を受けた。

経済成長と資本主義の関係からはじまり、各国の今後の経済成長の見通し。特に中国、ロシア、インドの見通しと中南米のポピュリズムを取り上げている。いわゆるBRICsである。

米国の経常収支と巨大な債務については、それほど問題ないと言っている印象だった。

グローバリゼーションと規制、インフレ対策なども語られている。教育と所得格差の章では、米国の初等・中等教育の問題点が挙げられている。

高齢化社会、コーポレート・ガバナンス、エネルギー問題についても取り上げられ、そして最後には未来予測まで書かれている。盛りだくさんであり、経済学の教科書になりそうな内容である。フラット化する社会のFRB版という感じ。

ただどうしても、FRB議長という上からのマクロの視点が中心であることから、何かしらの見落としや穴もありそうな印象も受けた(サブプライム問題もその一つなのだろう)。行動心理学的な観点が少ないのではないだろうか。見えざる手を信頼しすぎているかのような気もした。

とはいえ、すばらしい本であることは確かである。

はじめての課長の教科書5

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はじめての課長の教科書

本書のはじめに書かれているように、中間管理職向けのビジネス書というのはあまりない。課長という職能に求められるスキル、パワーゲーム、避けられない問題等について、明確に説明されていて、教科書として役に立つ本である。

部長と課長の違いがどこにあるのか、課長にとって大切な仕事は何か、課長になってからのキャリア戦略をどう考えるべきかなど、何となくもやもやとしていることがはっきりと言語化されていて、頭の中がすっきりする感じである。

課長になった人、課長になる前の人は一読の価値があると思う。

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